学長メッセージ

学長挨拶

学校法人藤学園は2025年に創立100周年を迎えます。大学としては1961年の開学以来、約60年の歩みを重ね、本学園の創設者であるヴェンセスラウス?キノルド司教の「北海道の未来は女子教育にある」という信念が今も本学に生き続けています。

本学は日本国内に18校、世界中に数百校を数えるカトリック大学の一つで、建学の理念は、キリスト教的世界観や人間観です。それは、2000年以上の歴史に培われ、現在も世界各地で多くの人々に共有されているカトリック教会の伝統であり価値観といえます。その要は、一人ひとりの人間は神の似姿であり、それゆえに、まさしくオンリーワンの一個人として、侵すべからざる尊厳を持つという考えとなります。それらを由来として、本学では「一人ひとりの学生はかけがえのない存在」として大切にされ、才能や能力が最大限に増進されるよう、教職員が一丸となって努めています。

札幌市の北16条キャンパスに文学部、石狩市の花川キャンパスに人間生活学部と人間生活学研究科を置く本学は、2学部6学科、1研究科2専攻の小規模な大学ですので、教職員と学生との触れ合いに恵まれています。教職員は常に学生の目線に立ち、世界中が等しく人との直接の対話が困難な状況にあっても、オンラインで実施できる体制を整えるなど、日々対応しています。それらはオンラインやオンデマンドでの授業、留学に代わるオンラインを用いた海外の学生との交流や、大学に来られなくても就職活動の面接指導が受けられるようなオンライン体制などにつながっています。

忘れてはならないのが卒業生の存在です。卒業後も教職員とのつながりが深いことは本学の特徴でもあり、各業界の第一線で活躍する卒業生がキャリア支援の一環として折に触れて後輩に力を貸してくれます。時代が必要とする優れた人材の育成に努めている本学にとって、社会から高い評価と信頼を得ている卒業生は貴重な財産です。卒業生から受け継がれた知識や経験は在学生のキャリア形成の一翼を担い、本学の特徴でもある、社会経済や動向に左右されない就職率の高さにも表れています。

今後も藤学園のモットー「一人ひとりの咲くべき花を咲かせよう うつくしく やさしく しなやかに」に従い、学生が自主的かつ能動的に学んでいけるよう、教職員一同、全力を尽くしてサポートします。

 

365bet_365bet体育投注-在线*官网 学長
ハンス ユーゲン?マルクス

Hans-Jurgen MARX

学長略歴?研究業績
こちらをご覧ください

専門分野
哲学、倫理学、思想史

キーワード
組織神学

学園の設立母体である修道会について

本学の経営母体である藤学園は、殉教者聖ゲオルギオのフランシスコ修道会を設立母体としています。この修道会は、1869年にオランダとの国境に近い北西ドイツの小村テュイネにおいて、ゲルハルト?ダル神父およびシスター?アンゼルマ?ボップによって創立されました。この修道会の精神は、アシジの聖フランシスコの会則に基づいており、聖フランシスコを修道会の精神的父とし、最初から病人のお世話や子供たちの教育を行い、その他、求められるままに様々な仕事を行っています。

その後、ドイツ各地、オランダ、日本、アメリカ、インドネシア、タンザニア、ブラジルにおいて、教育?医療?福祉の分野での奉仕活動が始まりました。日本には、1920年に3人のシスターたちが到着したことから始まります。1914年7月に4人のシスターが一度ドイツを出発しましたが、途中で第一次世界大戦が勃発して帰国せざるを得なくなりました。

第一次大戦終了後、再び1920年5月に3人のシスターがドイツを出発し、8月14日に横浜に上陸しました。8月18日に札幌に第一歩をしるし、その後の藤学園の土台が築かれました。

早速、学校設立の準備を始め、アメリカの篤志家たちから善意の寄附をいただき、来日5年後の1925年4月に「札幌藤高等女学校」を開設することができました。これは当時の北海道における唯一の5年制高等女学校であり、藤学園の始まりになりました。以来、日本では主に北海道において教育と福祉の分野で奉仕活動を行っています。